Jan 28, 2017

善五朗の滝でリード練習

■ リード用の滝

アイスのリード練習で、善五郎の滝へ行ってきました。しかし、大快晴でルートに使いたい日でした・・・。

一般的な岩登りでリードへ進むことも難しいものですが、アイスのリード練習は、特段難しいものです。

・・・というのは、アイスクライミングでは、プロテクションを設置する負担がとても大きいのです。

そして、リードへ進む方法論には、いくつかあるようです。

 A.前の師匠: どんなに易しい氷でもいいから、三級からリード経験を積む

 B.今の師匠: しっかりムーブが身について絶対に落ちない登りを見に着けてから、プロテクションの設置を覚える

したがって、前の師匠の場合は、アイス3回目くらいで、中津川滑沢へ行き、易しい箇所をリードしました。その次は、さっそく、醤油樽の滝へ行ってプロテクションは立木で取りました。

Aのやり方では、落ちないような易しい氷で、

 ・どのような質の氷であれば、プロテクションが効くのか

 ・どのようにプロテクションを打てば、ロープの流れがスムーズなのか、

などを学んでいきます。最初から、危険は身近なものです。身近に”母なる大地が提供する危険”を置きつつ、そこから身を守るすべを蓄積する。いわゆる、経験値と言われるものです。

一方、Bでは、落ちる落ちないの判定は、自分自身の登攀力を高めることで、自信をつけて行きます。

決して落ちない登攀力を身に着けてから、じりじりと危険に近づいて行く。これは、現代的な育成法とも言えます。

■落ちれない

アイスのリードは、落ちれないことでも知られています。失敗が許されない。

私はアイスリードでは、南沢大滝で落ちた男性クライマーを見たことがあります。4級の寝ているアイスから、傾斜が立っているところに立ってすぐだったので、幸い、地面に落ちましたが、なんということもなかったです。1ピン目は取っていましたが、ビレイは全く役立たず。ビレイヤーも、謝ったりすることなく、当然のようにグランドしていたのには、驚きました。

アイスクライミングでは、道具が凶器になることでも知られています。アックスが太ももに刺さって・・・などの事故例を聞きます。

≪まとめ≫
・アイスのリードは落ちれない
・アイスのリードは、プロテクション設置の負担が大きい
・プロテクション設置の負担とは、プロテクションを設置するためにはパワーがいること
・おなじく、時間がかかり、そのために凍傷のリスクが増えること
・おなじく、プロテクション設置のために、氷を見極める目、が要ること

■ 候補地

さて、善五郎です。 善五朗は、前の師匠が、私のリード練習のために考えてくれたであろう、候補地でした。

≪初心者のためのリード練習 適地≫
・三つ峠 金ヶ窪沢
・八ヶ岳 河原木場沢 醤油樽の滝
・八ヶ岳 ジョウゴ沢の各氷瀑
・乗鞍 善五朗の滝

≪参考≫
諏訪山岳会の醤油樽の滝

醤油樽の滝は、終了点となる落ち口の氷の状態が悪いこともあるようです。

基本的には

 ・終了点のプロテクションが良く

 ・出だし核心ではない

 ・4級くらいの氷

 ・良く凍っていて、プロテクションが良く効く

 ・プロテクションの見極めが容易

 ・ビレイエリアが良い 

という条件が初心者がリードする場合、必要です。

氷は気温が上がれば、溶けて、プロテクションが効かなくなるので、落ちる可能性がぬぐいきれない初心者は、プロテクションの良い状態の氷でリードする必要がありますが、最近は温暖化が進み、八ヶ岳の氷瀑でも、プロテクションが悪い場合があるので、高い標高の氷瀑は、その点では、薦められる候補地となるかもしれません。

できれば、マルチピッチの滝で、灌木で支点が取れるような氷瀑であれば、楽しくリードデビューできるのではないでしょうか。

■ Ⅳ級 ピンクポイント

このような、腹案があって、望んだ善五朗の滝でした。

まず、アックスを持って下見に出かけました。アックスの感触はとても良い。堅く締った氷でした。

アイススクリューを打ってみると・・・なかなか入りづらく、イコール良く効きそう。

これはリードデビューに最適な状態かもしれない・・・。

ただ、-17°くらいあり、非常に寒かったです。リードしてくれた青ちゃんも寒い寒いと言って降りてきた。

セカンドは、ビレイしてくれたかっちゃんに譲り、3番目で私の登る番が来ましたが、すでに手がかじかんで、感触がない。

ので、とりあえず、リードを狙っているラインは、外して、別の難しい五級のラインをアップで登りました。アップでもしないと体が冷えて、動きが悪い。

・・・ロープを抜いて、ピンクポイントで4級リード。初見でリードできた。良かった。ただし、プロテクションの設置の負担がない、ピンクポイントです。

大快晴!

全体像


絶対に落ちない登りしかしなかったので、体が固くなって、大変でした。アックスは全部バチ効きです(笑)。

■ Ⅳ級下 マスタースタイルでリード


その後、さらにその隣の、段々になっている氷をマスタースタイルでリードしました。

こちらは、段々があるだけに、特段怖い思いもせず、楽勝モードで快適にリード。

登攀が易しいとはいえ、この傾斜でこの高さのリードは初めてだったので、充実感がありました。

■ 感想

青ちゃん曰く、「もっと早くリードデビューすべきだった」 (笑)

いや、ちゃんと初年度からリードしているんですけど・・・(><)


初年度 アイス歴3回目くらいで、醤油樽の滝のそばの傾斜の寝た滝で、リード
      広河原沢左俣 一部 フリーソロ
      中津川滑沢 F2

 2年目  ジョウゴ沢から硫黄 オールフリーソロ、 金石沢

 3年目  峰の松目沢 F8以外オールリード

 4年目  今年 小滝ピンクポイント

ただ、プロテクションを打つ経験値がルートに出ていないので、全然足りていない、とは思いますが・・・。

本来は易しいルートに出て、登攀は易しい箇所で、自然の地形に触れて覚えて行くものかなぁと思います。黄連谷右など行きたかったなぁ・・・。

私としては、今あるスキルで、余裕を持って登れ、楽しんで登れる易しい氷瀑が、何個も何個も続くようなルートに魅かれます。

一方、6級もよどみなく登れるようになってしまったので、もうⅣ級くらいはリードできるはず、という思いが、師匠の青ちゃんにはあるようです。

たしかに、全然トップロープでも落ちませんけど・・・。

でも、プロテクションを打つと、左手がパンプします・・・(汗)

■ トップロープ登り vs リード登り

思うに、登攀力があまりないうちから、ルートに出て易しいアイスで経験値を高めていくと、リード登りがデフォルトになるような気がします。

トップロープで、登攀力を高めてしまうと、トップロープ登り、つまり、落ちても良いようないい加減なアックスの差し具合でも、一か八かで登ってしまうような登りを身に着けてしまい、そのような、いい加減なアックスでは、いつまでたってもリードできる自信がつかないような気がします。

私は、最近はトップロープでもアックスバチ効きで、スクリューを打つ安定した体制を作る、リード登りしかしないようにしています。

■ ゲレンデ練習の位置づけ

一般にアルパインの人にとっては、ゲレンデ練習は、アルパインへ行くための基礎練習と言う位置づけです。

クライミングは当然楽しいですが、ゲレンデ練習で、クライミングそのものを楽しみに行く、という感じではない・・・です。

つまり、常にリードすることを前提にクライミング。

リードしない、誰かトップロープを張ってくれる人がいるなら行く、というスタイルとはだいぶ違う・・・。

その辺が見極めが難しいですが、やはりクライミングの醍醐味はリードにある、ということを確信した善五朗の滝でした。

■ オマケ
かっちゃん、初リード中

おまけは湯けむり館で温泉。720円。乳白色で源泉かけ流しでとても良い湯でした♪

■ 善五朗情報

松本ICから、約50分。 車から、徒歩15分。



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