Feb 18, 2017

角木場の氷柱 3回目

■ 場所の想定

今日は角木場のアイスクライミングへ。一緒に行くはずだった人が風邪を引いてしまったことから、まったく初対面の人と登ることになった。案内するときは、いつも

・どこがその人にとって役立つか?
・今の技術的課題は何か?
・最も安全な場所は?

と考える。

■ 課題は?

今、私の課題は、アックステンション。最近、登攀が上達して、フリー化してきており、まったくアックステンションすることがなくなった。

久しぶりだと、フィフィ距離の調節などが、おろそかになっている。今年はアックステンションのコードのシステムを変えたので、これでやりやすいのか?テストしたいと思っていた。

アックステンションに自信がないと、55m級の氷瀑なんて挑めない。その次の課題は、小滝のリード。小滝のリードは、慣れたビレイヤーにお願いしたい。

初対面の人と二人で、自分の限界を押し上げるところをリードするのは、

・安全管理の面で少々不安
・かといって、小滝でトップロープだと、何の技術習得にもならない

同行者の技術的課題を聞くと、いまひとつ、まだよく分かっていないようで、何でもいいようだったので、転進して角木場、とあいなった。

角木場だったら、初級者からベテランまで、どんなレベルの人にも勉強になる。同行者の技術的課題は、

・アックスの振り

のようだった。リードするには、バチ効きでないと。ちょっとムーブを教えたら、すぐに上手になって嬉しかった。


■ 支点核心

角木場の氷は、トップロープを張る役目の人の負担が大きく、アルパインやっていて、ロープワークがちゃんと分かっている人限定。

角木場の氷は、エリアが3か所ある。一番下流のエリアは、20mほどの垂直以上の氷柱で6級+。5.10bcくらいの感じだ。そこは、各自2本程度で、すぐに腕が張ってくるので、あまり長居できない。

上流には2つエリアがあるが、滑滝の易しい三級。もう一つは、短めの氷柱。

2つの氷柱エリアは、どちらもトップロープ支点が、恐ろしい場所にある。トップロープを張るところが、危険という意味では核心になる感じだ。ハンギングスタートの懸垂下降。張りに行く人は、

・バックアップつき懸垂下降
・ハンギングでスタートする懸垂下降 (太ももで仮固定するなど)
・プルージックの自己確保

をマスター済みで、危険認知がしっかりしている人、足場の悪いところに慣れている人が望ましい。途中トラバースがあり、フィックスが張ってあるが、あまり具合がよくない感じに張ってあるので、安全をみるなら、短い懸垂下降が一回余分に必要。こっちが核心。


ウッカリ落ちてしまったら、転落事故になる。

今回は、私のほうが先輩だということなので、トップロープを張れるスキルが自分にあるかどうかというのは、自己判断の上で、私が張りに行った。なかなか、しびれる場所に支点があった。

下から見ると平坦なんですけどねぇ

■ 初見でのアプローチ

アプローチは、行きは、初見の時は、かならず、なだらかな方を使う。帰りは登りなので、急で短いアプローチのほうを使っても、アックスを一本持っていれば問題なし。

■ 一杯、氷柱のかけらが!

今日の角木場は、一番難しい下流の氷柱は、ビレイエリアに一杯氷柱が落ちており、昨日の気温上昇の影響が。




朝で-0.5度だった。気温が高い。

落ちている氷柱の上には、雪がなく、危険を感じて、午前中の冷えている時間のみにし、
12時~14時の時間帯を外す。つららは特別気温上昇に弱い。

■ 上流の滑滝

上流の易しいほうの滑滝に移動。先行パーティがトップロープしていた。基礎訓練中という感じだ。

ここはリードは易しく、ここなら、まぁ絶対落ちないので。強点をつい先日、リードしたところだったが、前回も楽勝だった。

今回は、初対面の同行者に、ピンクポイントを経験してもらうのが目的なので、弱点をリードした。

ここは終了点は、すこしドライツーリングになっている。立派な残置と開く残置ビナがある。

■ リードラインの読み

とりあえず、弱点を行くとして、どこにスクリューを入れるかをあらかじめビレイヤーに伝える。今回は実は、スクリューが3本しかない(笑)。

・氷の厚いところ
・滑らかな所
・足場がよく、傾斜が立っているところに入る前
・傾斜が変わる前
・抜け口の手前

が、スクリューを入れる場所としては、定番。
黄色強点、赤弱点

■ ビレイ点

ビレイ点は、リードするラインから、落氷を想定して、落氷が当たらないところの左右のどちらかに1~2m避ける。

したがって1ピン目は長いスリングで伸ばした方が良いことが多い。

この滑滝は、ビレイヤーの足場も悪く、ビレイ点が悪い。

なので、先行パーティは、スクリューでビレイステーションを作っていた。

前回、私がリードした時は、ビレイステーションを作ろうとしたら、「いいよ、落ちたとき、後ろに下がりたいから」と言われた。たしかに、素早いビレイには、後退するのがいい。私もいつもそうしている。

が、今回は、初めての人と一緒で、後退してもらう必要よりも、しっかりロープを出してもらうニーズの方が大きかった。

ビレイ体制が悪いと、うっかり引っ張り落としたりすることがある。実際、緩傾斜で、足場も悪かったので、一応、ハンギングビレイしてもらった。

ただ、角木場の6級の氷柱のつもりで、スクリューを私は2本、同行者は1本と、合計3本しか持って行っておらず、ビレイステーションに使ってしまうと、登れない。ので、アックス2本でビレイステーションを作った。

・アックス2本で作るビレイステーション

アックスは、スクリューと比べて、信頼おける支点ではないので、固定分散にせず、

・流動分散

にした。

・ゼロピン目

をビレイヤーを保護するためにとってもらい、クライマーは足で立てるところで、最初の1ピン目を入れ、その後2ピン目を入れてから、1ピン目を回収にローワーダウンしてもらった。

2本立て打ちで、3ピン目を入れてから、ローワーダウンすれば良かったな。テンションしたら、スクリューの周りに亀裂が走ったのを見て、後悔。まぁ、氷が持って良かった。

今回は、気温が高かったので、水氷となっており、ペツルのレーザースピードライトは、まったく入りづらい。BDのスクリューの方が良かった。

1ピン目を回収して、2ピン目が実質の1ピン目となってから、ゼロピン目を解除してもらい、あとは滞りなく、普通にリード。

支点は、立派な残置スリングが一杯かかっているので、残置スリングを利用して、安環付2枚で、ローワーダウン。

降りたら、ビレイヤーとクライマーの役割を交代して、ロープを引き抜き、同行者に、ピンクポイントでリードしてもらった。

今回は、弱点のラインだ。私も彼くらいの時にリードしたなぁ、くらいなレベル。

今回は、回収便は私にしておいた。

■ 隣のパーティ

隣の、先行パーティのリーダーは、大勢連れていて、そこをトップロープで訓練中だった。

ので、すでに登っているラインに、後から割って入った形になり、一番易しいラインをトップロープしたい人も、いたようだったのに、場所を開けるなど、少し配慮していただき、山の仲間は、ありがたいなぁと思った。

という充実?のアイスクライミングデー。

■ ギア

・50mロープ 
・バックアップつき懸垂下降
・滑滝 スクリュー4~5本 (2本は、ビレイステーション用)
・6級 氷柱 フラれ止め 1本

■ 技術

・トップロープのアンザイレンをシープシャンクで取ること
・トップロープのビレイで制動手をビレイループにかける
・バックアップつき懸垂下降
・太ももの仮固定
・アックスによるビレイステーション
・流動分散
・ハンギングビレイ
・ゼロピン目
・終了点 (ビナが開く場合はローワーダウン、閉じている時は、通し八の字)

■ オマケ

今日は、雨上がりだったので、路面が凍結していて、美濃戸口では、八ヶ岳山荘に入るうんと手前で、車が立ち往生しており、まるで玉突き事故でもあったかのよう…

集合は美濃戸口だったが、道の駅小淵沢に変え、四駆&スタッドレスで行くと、大丈夫だった。

無料で停められる、角木場の氷の、最寄りの一番近い路肩まで入っても良かったが、雨後で凍結しているので、安全を見て、J&Nさんに駐車。歩いても5分くらい。5分を節約して、リスクを取ることはしない。

J&Nさんに駐車させてもらったので、もれなく、アイスクライミング後は、アフタヌーンティーな流れに。飲食した人は、駐車料金無料になるので。

美味しいタルトとカプチーノをいただいて、ちょうど1000円。

甲府帰着は18時前と、エンジョイアイスクライミング♪な土曜日だった☆


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