Mar 22, 2015

硫黄岳(ジョウゴ沢より)

 ■ 冬が終わっていた八つ

今日は念願の? ジョーゴ沢から硫黄岳に行ってきました。

このルートは約1年ほど頭にあったルートです。

色々目学門、耳学問して、わたしのレベルにあった、オーソドックスなアルパインが味わえそうなルートしてインプットしてありました。

つまり、ゲレンデではなく、登路。山へ至る道には、様々なものがあり、その一つとして沢を利用するルート。

適期は、念入りに調べて、雪で沢が埋まっていればいるほど、登路として優れている、と思っていました。八ヶ岳の岩質はもろく、それが八ヶ岳を冬壁の山にしているからです。

ただ沢筋は、雪崩れの危険があるので、あまり気温が高いと良くない。それでも豪雪地帯とは異なり、あくまで八ヶ岳の雪量です。雪は少ない。で、気温がマイナスであることを確認して行きました。

■ 弱点

一般的には、いかに易しく登るかではなく、クライミングを愉しむことを目的にする場合は、新雪期が沢を登路とするには適しています。というのは、雪崩れもないし、雪で氷瀑が隠れてしまうと、クライミングにならないからです。つまり歩けちゃう。でも、歩けちゃうほうが良い人もいるわけですね~

今日はその、にくい線を行く予定でしたが・・・なので、滝が雪でつながっているか?が大問題でしたが・・・でもつながっていなくてアイスが露出していても、ちょっとくらいだったら、リードできるし、リードしたいな~という思いもありました。

それは一緒に行った人もみんな同じで、皆、張り切りモード!

ところがどっこい!山はこれ以上ない易しさで、また天候も穏やかな表情で、私たちを迎えてくれたのでした・・・

天候が穏やかな時期であると言うのは狙い通りでしたが・・・氷瀑は消失・・・

北沢ルートからの赤岳方面。この時点で黒く、なんだか、嫌な予感・・・
今日のF2・・・アラ~!!

 氷ない・・・(汗) 

先週はアイスクライミングされていたのに・・・昨日もネットでチェックしましたが、新しい情報はなかったので、とりあえずF2までは行くことにしていました。こんな状態なので、草付から滝を高巻きしました。アイスアックスではなくピッケルが欲しい感じ。


先週15日のF2・・・
これも先週のF2



 F2を上がると広い河原の大展望でした。 左右に支流が流入していてそれぞれ氷瀑があるはずですが、かろうじて・・・

あかるい雪原を行く・・・ 今日はサングラスを出す日でした・・・ 左端にちょっと氷瀑が見えています。


どんどん行くとゴルジュになりますが、そのどん詰まりに、大滝があります。大滝・・・ノーザイルで登れてしまいました。 一応アイスになっていましたが、中途半端に溶けて、微妙に危なく、岩の上はブラックアイスでうっかりすると、転んでしまいそうでした。ザイルを出すと言われましたが、わたしに必要がなく、シングルアックスで登れました。


結構、急は急です。でも、気温が高い日 + 気温が低い日 = アイゼンサクサク、の法則なので、雪がアイゼンが効く雪質で、それで登れたのです。


それより大変だったのは稜線への詰め・・・尾根筋はもう地面が出ていました。雪は10:30になると柔らかくなり始め、アイゼンが効かないで、ズボッと落ち込むようになり始めていました。

それぞれズボズボ落ちるのに閉口して、尾根筋の土の上、ハイ松の上を行くことに・・・。ハイ松は無雪期は最悪の藪漕ぎですが、雪に埋もれている時は、ちょうど良いフリクションです・・ハイ松のいい香りがします。ハイ松にはちょっと申し訳ないですが・・・。


尾根の上を伝ってピークへ・・・ 春山~って感じ。暑くてタイヘン。日焼けに用心。


ハイクアップにヘトヘト・・・先週小滝でのアイスクライミングでは、全然冬だったのに・・・

こんな斜面を上り詰めます。 アイゼンは外して落石注意。

最後一か所マントリングで足の長さ足りないな~と感じましたがスリングを出してもらわず、なんとか膝をついてクリア・・・

足が長いといいな~





今登ってきた尾根・・・ 最後の詰めのルートファインディングが楽しい山でした。アイスクライミングは一回もしていない・・・ほとんど足で解決。

地図読みもしておらず、基本的にルーファイだけです。方角も目的地も、ジョウゴの底からハッキリ見えていたので・・・。ただ歩くべき場所=歩きやすい場所、が歩いてみないことには発見できなかっただけです(笑)

人はこうして、登山経験を積んで、

この時期は山はどうなっているか?とか
どんな状態のとき、どの地面があるきやすいか?とか
気温が何度くらいだと、雪がどんな状態になるか?とか
どんな装備が要りそうか?

とか、学んでいくのでしょう・・・

鉱泉ベンチで身支度していたら、大勢のアイスクライミングのお客さんを連れたガイドさんが、不思議そ~なお顔をして私たちを見ていましたが・・・

そりゃそうだ・・・(笑)

ダブルアックス、スクリュー、ハーネス、ヘルメット、チェストハーネス、スノーバー、ビーコン、ゾンデ、ショベル・・・

ダブルロープ2本

と超フル装備で行きましたから(笑)

八ヶ岳はビーコンがいる山ではないことは知ってはいましたが、雪崩の心配がゼロの山でもないです、過去に雪崩事故はあるので。

それでも今日はいらないのは知っていましたが、体験を通して知る機会を作るのも、まぁゆとりの範囲。

ロープは、マルチピッチで登るなら30mでも良いのは知っていました。

が、敗退時の転進先が南沢大滝だったので、50mを2本は最低必要で、持ってあがりました。

他のガチャ類同様、今日は完全重石・・

まあ、どの人も体力は余力があり、トレーニングも必要なので、まいっか。

私は今日は、登りでなかなか調子がでなかった・・・いつもちょっと我慢していれば、すぐ元気が出てくるのになぁ・・・暑いの苦手だからかなぁ・・・

そんなに思い当たる理由は見当たらなかったのですが、なんか調子が出ないで、ちょっと足を引っ張りました。疲れが溜まっていたのかなぁ???

かかとが痛くなったので、帰って見たら、豆が・・・(--;) 間違って夫のソックスを履いて行ってしまったのです・・・Mサイズだと靴下が寄れた部分が当たって豆を作るらしい・・・

イテテ・・・ 帰ってお風呂に入ったら沁みた・・・

両足のかかとに穴が開いていました。

それにとっても日焼けしたような?

お天気は、午後遅い時間にはすでに下り坂になっており、一番お天気が良い快晴の時間帯に稜線にいたという、絶妙のタイミング・・・

狙いどおり! 明日から、山はまた冬です。

それにしても、氷瀑ってすぐいなくなるんですね~!!

ちょうど3人ともアイスの足慣らしバッチリで、自信がついたときだったのになー

4時半集合、6時美濃戸 9:50鉱泉出発で、11:30トップアウトして硫黄岳山頂。下山して、鉱泉12:30.行者小屋13:48 小滝14:32。 下山15:30 と予定通り。 17:00甲府解散。

充実した山でした☆ 

ジョウゴ沢は漏斗型


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